パスワードの解読方法の一つとして,すべての文字の組み合わせを試みる総当たり攻撃がある。”A”から”Z”の26種類の文字を使用できるパスワードにおいて,文字数を4文字から6文字に増やすと,総当たり攻撃でパスワードを解読するための最大の試行回数は何倍になるか。
ア:2 イ:24 ウ:52 エ:676
2019年 ITパスポート試験 問80
単元:場合の数
- 場合の数の計算方法
- 計算の工夫
問題文は「26種類の文字から、重複を許して4文字選ぶ。また6文字選ぶ。この時、6文字選ぶ場合は4文字選ぶ場合より何倍パターンが多いか」と解釈できます。重複を許して、というのは一つの文字を何回でも選んでよい、ということです。つまり、これは、場合の数の問題です。
4文字選ぶ場合の数
まずは、26種類の文字の中から重複を許して4文字選ぶ場合の数を求めます。
一文字目の選び方は、26通りです。二文字目の選び方もまた、何の制限もないため26通りです。同様に三文字目、四文字目も26通りです。
よって求める場合の数は\(26 × 26 × 26 × 26\) です。
ここで大事なのは、すぐに計算をしないことです。
求めたいのは6文字、4文字選んだ場合の比率です。26を4回かけて場合の数を正確に出す必要はありません。面倒くさい計算には、抜け道がつきものです。
6文字選ぶ場合の数
次に、26種類の文字の中から重複を許して6文字選ぶ場合の数を求めます。
一文字目の選び方は26通りです。二文字目の選び方も、重複を許すため26通りです。同様に、三文字目、四文字目、五文字目、六文字目も26通りになります。
よって求める場合の数は\(26×26×26×26×26×26\)となります。
ここで、6文字選ぶ場合の数は4文字選ぶ場合の数の何倍なのかを求めます。何倍なのか、と聞かれているため前者の値を後者の値で割ると答えが出ます。
\(\dfrac{6文字のときの場合の数}{4文字のときの場合の数}=\dfrac{26×26×26×26×26×26}{26×26×26×26}=26×26\)です。
よって \(26 × 26 = 676\) となり答えはエです。
答え エ
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