品質管理担当者が行っている検査を自動化することを考えた。10,000枚の製品画像と,それに対する品質管理担当者による不良品かどうかの判定結果を学習データとして与えることによって,製品が不良品かどうかを判定する機械学習モデルを構築した。100枚の製品画像に対してテストを行った結果は表のとおりである。品質管理担当者が不良品と判定した製品画像数に占める,機械学習モデルの判定が不良品と判定した製品画像数の割合を再現率としたとき,このテストにおける再現率は幾らか。
ア:0.05 イ:0.25 ウ:0.50 エ:0.80
2023年 ITパスポート試験 問76
単元:確率
- 確率の定義 \(\dfrac{出来事が起こる場合の数}{すべての場合の数}\)
まず、再現率を表す文章式を作りましょう。以下のようになります。
\(再現率=\dfrac{品質管理担当者が不良品と判定し、機械学習のモデルの判定も不良品と判断した製品画像数}{品質管理担当者が不良品と判断した製品画像数}\)
問題文より、
品質管理担当者が不良品と判定した製品画像に占める=分母
品質管理担当者が不良品と判定した製品画像のうち、機械学習モデルの判定も不良品と判定した製品画像数=分子
となります。
問題の表を確認します。
分母は品質管理担当者が不良品と判断した10枚です。分子は、品質管理担当者と機械学習モデルがともに不良品と判断した5枚です。分母を表す箇所を青線、分子を表す箇所を赤線で囲うとこのようになります。
これを再現率の分数式に代入すると、\(再現率=\dfrac{5}{10}=0.5\)
答えはウです。
(発展)この考え方を「条件付確率」といいます。ある条件下でおこる事象の割合を求めるための考え方です。
答え ウ
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