数学が苦手な大人の方に聞くと、小学校の頃から算数が苦手だったという方が多くいらっしゃいます。算数・数学を好きであり続けるために、小さい頃にどのような勉強をすれば良いのでしょうか。今回、東京大学の学生であるK君に、小学校時代の勉強方法について振り返っていただきました。
学習習慣をつくること、大量の問題を解くこと
大人塾(以下「大」):K君は、公立高校から東大に現役で入ったんですよね。
K君(以下「K」):はい、そうです。高校受験はしましたが、中学受験はしていません。
大:小さい頃から、算数は得意だったのですか?
K:そうですね、うちは親が教育に熱心だったので、3〜4歳の頃から通信教育で教材を取り寄せていました。ドリルを与えられて、親が決めた量を毎日こなす、ということをやっていました。
大:それはすごいですね。友達と遊びたいから勉強したくない!とかはありませんでしたか?
K:そりゃあありますよ。だから、急いで勉強を終わらせる、ということをしていました。遊びに行くときに終わらせないと出してもらえないので、急いで解く。でも、その時に勉強習慣ができたので良かったのかもしれないと、今になって思います。
大:小学校時代は、自宅では学校の先取り学習をしていたのですか?
K:ほぼ学校と同じというより、ちょっと早いくらいのことをしていました。だから、学校の授業がとても楽というか、余裕でした。
大:中学受験は考えなかったのですか?
K:一度だけ、中学受験用の夏期講習に行きましたが、持っている知識量が違いすぎて、びっくりして辞めたんです(笑)。
大:ちなみに、反抗期はありませんでしたか?
K:ありましたよ。中学のときです。でも、反抗したら成績が落ちて悔しかったので、とりあえず勉強だけはしていました。
大:K君は算数・数学のどういうところが楽しいと感じたのでしょうか。
K:答えの出し方が一つではないところがとても楽しいと思っていました。解き始める前に、解き方について考える時間がとても好きです。
大:ご自分が算数が得意だと思うようになった勉強方法は何でしたか?
K:私は100ます計算ですね。負けず嫌いなので、自分との戦いと思いながらやっていた気がします。それで数字に慣れたのではないかと思います。
大切なのは問題量!親は答えを教えるのではなく、ヒントを与えて
大:小学生が算数を学ぶにあたって、どういう勉強方法が大切だと思いますか?
K:とにかく量を解くことが大切ですね。基本的な算数は理屈も大切ですが、その理屈を凌駕する問題量を解くことが何よりも大切だと思います。私は、毎日やっていたのは計算だけで、土日に少し考える問題を解くようにしていました。
大:小学校時代、両親に質問することはありましたか?
K:両親が算数を得意ではなかったので、ドリルの答えを見ながらヒントをくれる程度でした。ヒントしかもらえなかったのですが、それが自力で考えるようになるきっかけだったのかなと、振り返ると思います。勉強する習慣をつけてくれたことには感謝しています。
大:東大に入ろうと思ったのはいつですか?
K:高2の秋に、東大を目指そうかなと。成績はちょっと足りないくらいだったのですが、そこからは猛勉強でした。高校でも結局、問題量が大切なんです。かなりやり込んだと思っています。
大:問題量が大切なんですね。では、算数の苦手を克服するためのアドバイスをお願いします。
K:まずは、簡単なことをひたすらやることです。最初は、とにかく問題量が大切です。ある一定のラインを超えたら質が重要になりますが、最初の苦手を克服する時期には、とにかく問題量です。
大:小学生のお子さんを持つ親御さんに、お子さんを算数好きにするアドバイスをください。
K:勉強しやすい雰囲気を作ることが重要だと思います。あと、答えを言わないこと。答えは自分で出させて、ヒントは出しても答えは言わない。そのおかげで中学に入っても、過程などに注目する癖がつきました。
小学校低学年のうちは、とにかく「勉強って楽しい」ということを結びつける時期だと思います。中学年・高学年になったら、公式がなぜそうなっているのかなど考えながら、頭をひねる系の問題を解いていけばいいのではないかと思います。

